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令和7年度「介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業」に潜むリスクとは

株式会社Ne-worth(ニューワース)代表取締役の森中 洋です。
大阪府茨木市にて介護業界専門の稼働率向上/人材確保/人材育成/経営改善/のコンサルを生業としております。
介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、グループホーム、サ高住、訪問介護、訪問看護どのサービス種別でも対応しております。
※現在は大阪と奈良、兵庫、京都、滋賀にて10法人様にコンサル、顧問活動で関わらせていただいております
※介護だけではなく障がい事業(共同生活援助や就労B)もここ最近増加しております。
お読み頂いた方に少しでも有益な情報を伝えたくブログを書かせて頂いております。
経験則に基づいた内容です。よかったらご覧になってください!!

令和7年度「介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業」に潜むリスクとは

介護事業専門コンサルタントの視点から、令和7年度に本格実施される「介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業」について、事業者が理解しておくべきリスクと対応策を整理します。
本事業は、処遇改善加算と同様に賃金改善や職場環境整備を目的とした補助制度であり、サービス類型ごとの交付率が示されています。
また、基準月(原則12月)をもとに補助額を算出する仕組み公表されております。


1. 補助金活用における主なリスク
● 一度引き上げた給与は下げられない構造的リスク
本事業で得られる補助金は賃金改善に活用できる一方、処遇改善加算同様、継続的な処遇改善が前提となる仕組みです。
※6月の臨時報酬改定では処遇改善加算に組み込まれる予定
そのため、
✅補助終了後⇒処遇改善に組み込まれる形になるため給与を元に戻すことが極めて困難
✅処遇改善に移行したあと賃金改善財源が確保できない場合、法人の持ち出しリスクが発生という構造的課題があります。

● 基準月(12月)を起点とする変動リスク
基準月は「12月」を原則とし、12月は営業日が多く、売上(=介護報酬)が最大化しやすい月です。
そのため、
✅12月の売上を基準に補助額が算定される
✅営業日が少ない月は売上が低下し、処遇改善に充てられる原資が減少
✅月ごとの稼働・売上変動により処遇改善加算が減少、法人が補填する可能性あり
という経営リスクが生じます。


2. 稼働率に関する事業者側の課題
12月基準で算定されるため、翌年に稼働率が基準月を下回ると、処遇改善に充てる財源が不足します。
特に、
✅補助金額をそのまま月額賃金に上乗せした場合
✅稼働率が落ちると給与原資が不足
✅不足分を法人が負担し続ける構造
となり、結果的に「稼働率を落とせない経営体質」に追い込まれるリスクがあります。


3. 戦略的に考えるべきポイント
● 採用競争力の向上チャンス
制度を活用することで、
✅他事業所より早期に賃上げを実行
✅働きやすい職場環境の整備(研修、業務効率化、人材配置など)が可能となり、採用面で有利に働く面があります。
ただし、早期実施はリスクも伴うため、「いつ・いくら・どの形で賃上げするか」を戦略的に判断する必要があります。


4. 事業者が今すぐ取り組むべき対応
✅補助金の使途計画の策定(賃金と職場環境改善のバランス)
✅処遇改善の実施時期・金額のシミュレーション
✅稼働率変動に備えたリスクマネジメント
✅生産性向上施策(ICT、業務改善、人材配置)とのセット運用


5. まとめ:事業者が負う潜在的リスクと必要な判断
令和7年度の賃上げ・職場環境改善事業は、介護現場の処遇改善を後押しする一方、事業者側には次のようなリスクを伴います。
✅基準月と実際の稼働率の乖離による財源不足
✅給与の恒久化に伴う財政負担
✅補助金の使途やタイミングを誤ることで生じる経営ダメージ
✅採用が強い法人と、弱い法人の二極化が加速

制度趣旨を十分理解したうえで、各法人が自法人の経営体質に合った形で賃上げを行う判断が求められます。
でなければとんでもないしっぺ返しをくらうことになります。
より厳しい介護業界の荒波を乗り越えましょう!!

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