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なぜ介護業界は営業職の重要性を軽んじるのか|2026年、営業なき事業所が淘汰される理由【大阪の介護コンサル】

なぜ介護業界は営業職の重要性を軽んじるのか|2026年、営業なき事業所が淘汰される理由【大阪の介護コンサル】
株式会社Ne-worth(ニューワース)代表取締役の森中 洋です。大阪府茨木市にて介護業界専門の稼働率向上/人材確保/人材育成/経営改善のコンサルを生業としております。介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、グループホーム、サ高住、訪問介護、訪問看護、どのサービス種別でも対応しております。現在は大阪・奈良・兵庫・京都にて15法人のコンサル・顧問活動に携わっております。お読みいただいた方に少しでも有益な情報をお伝えしたく、経験則に基づいた内容をブログにまとめております。よかったらぜひご覧ください😁


この記事でわかること

▶ 介護業界で営業職の重要性が軽視され続けてきた理由
▶ 公的データが示す「営業なき事業所」の末路
▶ 介護事業所が実践すべき営業の具体的手法
▶ 優秀な営業人材を育てるための5つのポイント


はじめに:3年前に書いた記事を、いま書き直します
この記事は、2023年8月に公開した同名記事の全面改訂版です。

3年前、私は「営業ができない介護事業所は淘汰される」と書きました。当時はまだ警鐘の域を出ない主張でした。

しかし2026年8月現在、それは警鐘ではなく、統計に裏付けられた事実になっています。

制度も大きく変わりました。特定処遇改善加算とベースアップ等支援加算は2024年6月に介護職員等処遇改善加算へ一本化され、2026年度には期中改定も実施されました。次は2027年度、介護報酬改定と制度改正が重なるダブル改定です。

環境は3年前より厳しくなっています。最新のデータとともに、改めてお伝えします。

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🔴 なぜ介護業界は営業を軽んじてきたのか
介護業界における営業職の重要性は、いまだ十分に認識されていません。

その理由は明確です。かつては営業活動に力を入れなくても稼働率を維持できたからです。待っていれば紹介が来る。ベッドは埋まる。だから営業職は必要ない——この成功体験が、業界に深く根を張っています。

しかしその結果、良いサービスや取り組みをしていても地域に認知されず、事業所の成長や存続に影響を及ぼす法人が急増しています。

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🔴 公的データが示す「営業なき事業所」の現実
3年前と決定的に違うのは、それを裏付けるデータが揃ってしまったことです。

▶ 老健の30.5%、特養従来型の44.6%が赤字
福祉医療機構(WAM)の2024年度調査によると、赤字施設の割合は以下のとおりです。

▶ 老健:全体の30.5%(基本型に限ると36.4%)
▶ 特養:従来型44.6%、ユニット型31.1%

さらに重要なのは、黒字施設と赤字施設の差です。1施設あたりの事業収益に40百万円以上の開きがあり、赤字施設は入所・通所ともに利用率が低い。そして黒字施設の共通点として、地域のケアマネジャー等との連携により在宅からの入所経路を確保していることが挙げられています。

これはまさに「営業の質」の差です。

▶ 介護事業者の倒産は2年連続で過去最多
東京商工リサーチによると、2025年の介護事業者の倒産件数は176件で2年連続の過去最多。コロナ前の2019年(111件)から約6割増加しています。

倒産の約8割が資本金500万円未満、約9割が従業員10人未満の小規模事業者に集中。デイサービスに至っては2026年1〜5月で27件と、上半期として過去最多を更新しました。その原因の8割超が「売上不振」を含む業績悪化です。

▶ 人材不足は65.8%、ヘルパーは82.9%
2025年度介護労働実態調査では、人材不足を訴える事業所は65.8%。ホームヘルパーに至っては82.9%が不足を訴えています。

そして同調査で、採用に最も効果があった方策は「賃金水準の向上」(38.4%)でした。

売上が立たなければ賃金は上げられず、賃金が上げられなければ人は採れない。この構造が、データで裏付けられています。

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🔴 ① なぜ営業が必要なのか
結論から言えば、より大きな売上を上げる必要があるからです。

介護業界では競争が激化し続けています。物価・光熱費・人件費の高騰は続き、直近5年間で特養の費用は17〜20%上昇した一方、収益の上昇は5%程度にとどまっています。

コスト増を吸収できるのは、売上を伸ばした事業所だけです。

そして売上を上げる=介護事業所が選ばれるためには、地域の中での認知度と信頼度を高める必要があります。そのためには営業活動が不可欠です。

営業を通じて事業所の特徴やサービスを積極的にアピールし、ケアマネジャー・病院のMSW・地域包括支援センターとの信頼関係を築く。この地道な積み重ねが、稼働率という結果になって表れます。

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🔴 ② なぜ優秀な営業人材がいないのか
介護業界で優秀な営業人材が少ない理由は、大きく3つあります。

▶ 理由1:業界のイメージと待遇
労働条件や給与水準が厳しいとされるため、営業職として介護業界を志望する人が少ない。求められるスキルや経験を持った人材の確保が難しい状況が続いています。

▶ 理由2:育てる仕組みがない
そもそも法人内に「営業を教えられる人」がいません。相談員が見よう見まねで営業に出るものの、指導者がいないため属人的なやり方から抜け出せない。これが最も多いパターンです。

▶ 理由3:評価されない
営業成果が可視化されていないため、頑張っても評価につながらない。結果としてモチベーションが続かず、営業活動が形骸化していきます。

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🔴 ③ 介護事業所の営業、具体的な方法
介護事業所の営業手法は、大きく直接営業と間接営業に分かれます。

▶ 直接営業
訪問営業
地域の居宅介護支援事業所・地域包括支援センター・医療機関を訪問し、施設やサービスの説明・提案を行います。介護業界における信頼構築の基本は、いまも対面です。

電話でのフォロー(追客)
訪問して終わりではありません。問い合わせや見学の後、適切なタイミングで連絡を入れる。この追客の有無で転換率は大きく変わります。

▶ 間接営業
メール・FAXでの情報提供
空床情報・受入条件・イベント案内などを定期的に届けます。訪問できない先へのアプローチとして有効です。

ポスティング
新規開設時や地域認知度の向上に効果があります。

▶ 営業効率を上げるツール活用
GoogleMapのマイマップ機能
事前に作成した営業リスト(事業所名・住所・電話番号)をインポートすると、全事業所が地図上に一括表示されます。駐車場での住所入力が不要になり、現在地から最短ルートで次の訪問先へ移動できる。これだけで1日の訪問件数が大きく変わります。

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🔴 ④ 優秀な営業人材の育て方
弊社が営業担当者の育成で重視しているのは、以下の5点です。

▶ ① 数字に対する強い意識を持つ
営業の成果は、最終的に数字で表れます。訪問件数・問い合わせ率・見学転換率・成約率——これらを自分の指標として持てるかどうかが、成長の分かれ目です。

▶ ② 結果から目を背けない
過程は大切です。しかし、過程を語るあまり結果から目を背けてしまっては意味がありません。結果を直視したうえで、過程のどこを改善するかを考える。この順序が重要です。

数字が出なかったとき、「頑張ったから良し」で終わらせない。どこで止まっているのかを特定し、次の一手を打つ。この習慣が営業力を育てます。

▶ ③ コミュニケーション能力を磨く
ケアマネジャーや相談員との関係構築は、営業の生命線です。相手が何に困っているかを聞き出し、自施設で解決できることを的確に伝える。この往復が信頼をつくります。

▶ ④ 専門知識を習得する
介護保険制度・加算要件・報酬改定の動向を理解していない営業は、ケアマネから信頼されません。制度に詳しい営業は、それだけで紹介されやすくなります。

▶ ⑤ 「なぜ営業するのか」を腹落ちさせる
弊社が最も重視しているのがここです。

営業は、会社の売上のためではありません。自分たちの給与と、自分たちの職場と、目の前の利用者さんのサービスを守るための行為です。

売上が処遇改善加算に直結し、それが自分の給与になる。この構造を理解したとき、営業の質は劇的に変わります。「やらされる営業」から「守るための営業」へ。ここが最大の転換点です。

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🔴 ⑤ 営業ができない事業所は、採用でも負ける
ここが本記事の核心です。

営業ができない事業所が苦しむのは、売上だけではありません。人事・採用面でも勝てなくなります。

なぜか。処遇改善加算が売上に紐づく加算だからです。

▶ 売上が上がる → 介護報酬総額が増える → 処遇改善加算の入金額が増える
▶ 売上が下がる → 介護報酬総額が減る → 処遇改善加算の入金額が減る

処遇改善加算は、その性質上、職員に月給・手当・賞与などで還元しなければならない加算です。入金額が減れば、そのまま職員の月収・年収に響きます。

そして2026年、この構造はさらに強まりました。令和8年度の介護報酬改定率+2.03%のうち、+1.95%が処遇改善関連。制度は「賃上げの原資は増やすが、事業運営の原資は増やさない」方向へ進んでいます。

加算への依存度が上がるということは、稼働率の差がそのまま給与の差になるということです。

つまり、こうなります。

 
【負のループ】
営業しない
 ↓
稼働率が上がらない
 ↓
売上が伸びない
 ↓
処遇改善加算が薄い
 ↓
給与で競合に負ける
 ↓
職員が流出する
 ↓
サービスの質が低下
 ↓
さらに稼働率が下がる
 
【好循環】
営業力を強化する
 ↓
稼働率が上がる
 ↓
売上が伸びる
 ↓
処遇改善加算が増える
 ↓
月額給与に手厚く配分できる
 ↓
求人で競合に勝てる
 ↓
人材が集まり定着する
 ↓
サービスの質が向上
 ↓
さらに稼働率が上がる
この分岐点に立っているのが、営業です。

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🔴 ただし「量」だけでは勝てません
3年前の記事から、私の考えでアップデートした部分があります。

営業は量ではなく、質とウリで決まります。

弊社が蓄積したデータでは、訪問件数が最多の事業所(1,049件)の問い合わせ率が9%にとどまる一方、訪問件数が最少の事業所(300件)が問い合わせ率21%を記録しています。

訪問件数と成果は比例しません。

転換率が高い事業所には共通点があります。

✅ 紹介元に刺さる「ウリ」を持っている(生活保護受入・重度者対応・医療ニーズ受入など)
✅ 市場の声への即応力がある(受入条件の見直しを素早く実行)
✅ 制度改正を先読みして施策を打っている

いくら訪問件数を積み上げても、ケアマネの心に刺さる「ウリ」がなければ問い合わせにはつながりません。営業力の強化とウリの創設は、同時に進める必要があります。

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🔴 数字で営業を管理する
そしてもう一点。感覚ではなく、数字で営業を管理してください。

必要なのは、営業活動から問い合わせ・見学・契約までの各フェーズを数値で可視化し、どこにボトルネックがあるかを特定してPDCAを回すことです。

▶ 問い合わせが少ない → ウリが弱い・営業の質に課題
▶ 問い合わせから見学につながらない → 電話対応・情報提供に課題
▶ 見学から契約につながらない → 見学対応・クロージングに課題

弊社の支援実績では、介護老人保健施設「悠々の郷」において、数値管理の徹底により問い合わせ13→22件/月、見学7→11件/月、契約・入居5→9件/月と、全フェーズで約1.7倍の成果を実現しています。

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まとめ:2027年ダブル改定に向け、いま営業体制を
3年前、私は「営業ができない介護事業所は淘汰される」と書きました。

2026年8月現在、それは統計に裏付けられた事実になっています。

✅ 老健の30.5%、特養従来型の44.6%が赤字(WAM 2024年度調査)
✅ 介護事業者の倒産は2年連続で過去最多176件(東京商工リサーチ)
✅ 人材不足は65.8%、ヘルパーは82.9%(介護労働実態調査)
✅ 採用に最も効果があった方策は「賃金水準の向上」38.4%
✅ 令和8年度改定+2.03%のうち+1.95%が処遇改善関連

そして2027年度は、介護報酬改定と制度改正が重なるダブル改定です。ケアプランの一部有料化、2割負担の対象拡大の議論、要介護1・2の総合事業移行の検討——経営環境はさらに厳しくなります。

制度は待つしかありません。しかし稼働率は、今日から上げられます。

営業力を強化し、ウリを創り、数字で管理する。この3つを実行できた事業所だけが、2027年以降も生き残ります。

「営業のやり方がわからない」「稼働率が上がらない」「自施設のウリが何かわからない」——そのような課題を抱えている法人は、ぜひ一度ご相談ください。初回相談は無料です。

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無料相談受付中
株式会社Ne-worth(ニューワース)
代表取締役 森中 洋(もりなか よう)
社会福祉士 / 老健・特養・地域密着型特養にて支援相談員・企画広報部長・事務長を歴任後、独立。現在15法人のコンサル・顧問に従事。

対応施設種別:介護老人保健施設・特養・住宅型有料老人ホーム・グループホーム・サービス付き高齢者向け住宅・訪問介護・訪問看護・障がい事業(共同生活援助・就労継続支援B型)

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🌐 無料相談:24時間受付中
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【出典】
▶ 独立行政法人福祉医療機構(WAM)「2024年度 介護老人保健施設/特別養護老人ホームの経営状況について」
▶ 東京商工リサーチ「介護業界の倒産動向調査」
▶ 公益財団法人介護労働安定センター「令和7年度介護労働実態調査」
▶ 厚生労働省「令和8年度介護報酬改定について」

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